ガイド】日本の史跡を巡る103 文部科学省構内江戸城外堀跡石垣の現地説明会 久田巻三

 平成16年6月12日、梅雨の蒸し暑さの中、標記の現地説明会に行ってきました。

 銀座線虎ノ門駅5番出口を上がると、そこが会場だった。今朝の新聞に紹介されていたせいか、行列ができていた。10分ほど待って、いざ見学。

 いや、立派な石垣

 高さ7.6mの石垣が、幅25mにわたって出土している。高さは、かつてさらに1m高い8.6mあったという。

 この石垣は、寛永13年(1636)に徳川幕府(将軍は3代家光)の命により、江戸城外堀構築の総仕上げとして築かれたものである。全国100家を越える全国の大名を動員して行われたというから、大掛かりだ。

 石垣の表面に刻印が見える。豊後佐伯藩毛利家を示す「矢羽根」の刻印である。矢羽根は、石垣に向かって右側の石にかたまって刻まれている。

 実は、ここは、備中庭瀬藩戸川家と毛利家の担当部分の境界なのである。

 説明会は以上であるが、帰りに道路の反対側の三井ビルの前にある石垣を見学してから帰ることとする。江戸城外堀石垣としては、唯一、櫓台の跡として国の史跡に指定されている。 以上 

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