国宝鑑真和上展

 平成13年3月11日(日)、東京都美術館で開催中の本展に行ってきました。午前中に出かけたのですが、すでに長蛇の列で、入場に30分以上待たされました。

 国宝は、秘仏鑑真和上座像をはじめ、仏像6体、金堂の天井支輪板が、また、重要文化財は仏像、仏具等多数展示されていた。

 目玉は、やはり鑑真和上座像であろう。盲目であるが、両手を臍の前に重ね、深い思索に耽っている様子は、天平彫刻の傑作だろう。耳が大きいのは、お釈迦様を意識してのことだろうが、少しも違和感はない。

 右半身に赤い顔料がはっきり残っている。墨染めの衣に香染めの袈裟という、律僧の日常着衣をそのままに彫ったものだろう。

 国宝の四天王像、梵天像、帝釈天像の6体は、いずれも顔がおっかなくて迫力満点だ。

 金堂の天井支輪板は、反り返っていて湾曲した板だが、宝相華や舞人やらが描かれているのがうっすらと残っている。

 今回は、10年間に渡る金堂の平成大修理のおかげで、普段はなかなか見られない逸品を目にすることができる。是非朝一番での観覧をお奨めします。

 本展は、3月25日まで開催中です。

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