11.あの人も心の病だった 

 11.1カミングアウトする芸能人たち

 古くは、俳優の高島忠夫氏、アナウンサーの小川宏氏、女優の高木美保さんなどが、また、最近では、将棋棋士の先崎学九段、テニスプレーヤーの大坂なおみ選手などが、鬱病を公表している。

 高島忠夫氏の場合は、妻で女優の寿美花代さんにもうつり、夫婦で鬱と戦っていた。

 また、芸能人ではないが、雅子様の適応障害は30年以上継続しているし、ブッシュ大統領が抗うつ薬を常用していたのも周知の事実だ。

 「うつ病九段」がベストセラーになったように、芸能人が鬱病をカミングアウトするのは、著書が売れ、テレビ出演や講演会の依頼が増えるというメリットがあるからだろう。話の内容に、特に目新しいことはないが、ゴシップ好きの大衆には受けるということか。

 一方、一般人がカミングアウトしても、あまり得になることはないと思う。まだまだ社会の偏見が根強く残っているからだ。会社にも、学校にも、はたまた役所にも。鬱は、まだまだ「腫れ物」だ。

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